PRTG Network Monitor のシステム要件

PRTG Manual: Detailed System Requirements(Paessler AG社のサイトへ)
System Requirements for PRTG Network Monitor(英語PDF)

監視処理の軽いPing、SNMP、Httpによるポーリング監視項目が500個以下の場合にはWindows OS上で評価版が警告などなく動作すれば、ほとんどの場合問題ありません。監視項目数1000以上となるケースや監視処理の重いWMIセンサー(WindowsのID/PWからシステム情報やサービス動作を参照)を120個数以上、Netflowを10個以上作成される監視要件などでは予めテスト環境で目標とする監視間隔・監視方式・監視項目数をテストして監視可能か、パフォーマンス上の問題やPRTG側のポーリング処理に遅延が発生しないかなどProbe Device(監視サーバー127.0.0.1)のProbe Health Sensor、PRTG設定画面のSystem Statusから動作状況を確認して下さい。Probe DeviceのSystem Health Sensor、Core Health Sensor、Probe Health Sensorからリソース不足・ポーリング処理の遅延が発生している場合、リソースを増やしたり、軽い監視方式(Ping、SNMP、Http)への変更、監視項目数削減、監視間隔を長く(1分-> 5分)設定し、監視回数を減らすなど負荷を軽くする事が必要です。Remote Probe Deviceも同様です。将来の監視項目の追加・ダウン発生時のリトライ処理を考慮しハードウェアリソース、監視項目数、監視方式をご検討下さい。

CPU
4 Core CPUで500監視項目、6 Core CPUで1000監視項目までが目安です。x86/x64CPU対応。監視設定完了後にPRTGのシステムヘルスセンサーSystem Health Sensor のCPU負荷が50%以内に収まるようにCPUを検討し選択して下さい。10000監視項目、クラスタ構成、仮想環境の高負荷構成ではPRTG Core Serverサービス、PRTG Probeサービスを遅延開始設定としてOS起動直後を避け、タスクマネージャーからPRTGのサービス開始・停止処理時にCPU負荷が100%に張り付かないように設計下さい。

メモリ
8GB以上を推奨します。1監視項目辺り150 KBを消費致します。
PRTGのインストール時、64bit OSの搭載メモリが6GB以上でPRTGが64bitモードで動作します。
インストール後、サービスからPRTG Core Server Serviceのプロパティから実行ファイルパスを確認して下さい。
64bitモード “C:\Program Files (x86)\PRTG Network Monitor\64 bit\PRTG Server.exe”
32bitモード “C:\Program Files (x86)\PRTG Network Monitor\PRTG Server.exe”

他社ソフト・管理タスクを動作させるメモリリソースは別途必要です。
開発元システム要件からカタログ回答は4GB以上となりますが、大容量メモリが安価に購入可能となりましたので長期安定稼働の為には8GB以上を推奨します。

PRTGが消費するメモリ量は、プローブデバイス(Probe Device)内のコアヘルスセンサー(Core Health Sensor)とプローブヘルスセンサー(Probe Health Sensor)のコミットメモリのグラフを確認下さい。

ハードディスク
監視センサー数、監視間隔、データ保存期間に応じたハードディスク容量の見積が必要です。1日1センサー辺り約200KBのディスクを消費します。監視間隔とセンサー数に比例します。パケットキャプチャやデータ受信型のセンサーの場合、実際のトラフィック量や受信データのメッセージ数によって変化します。
データの保存先は既定でCドライブに設定されています。保存データの詳細は保存データ・パスを確認下さい。パスの変更はサービスを止めてデータフォルダを移動しPRTG Administration Toolから移動先パスを再設定可能です。PRTG ver 21.2.68.1492からはインストール時にプログラムとデータの保存先、オートディスカバリーの実行有無を選択可能となりました。

1分監視カタログ回答:200KB x 1000センサ x 365 = 73GB
10分監視カタログ回答:200KB x 1000センサ x 365 ÷ 10 = 7.3GB

監視設定完了後に日付フォルダ(前日分) x 365 を計算するとより正確な容量を予想できます。
“C:\ProgramData\Paessler\PRTG Network Monitor\Monitoring Database\YYYYMMDD”
保存先は PRTG Administration Tool から変更可能です。
既定パス ”C:\ProgramData\Paessler\PRTG Network Monitor\”
変更先パスに “PRTG Configuration.dat” の監視設定ファイルを見つけると起動時に選択されます。
変更先パスに足りないフォルダ・ファイルがある場合、初回起動時に自動作成されます。
既定で366日目の監視データは削除されます。保存期間365日は設定変更可能です。レポート作成を行う場合はSSDなどの高速なディスクを選択し、テスト実行からレポート保存の容量を確認し、保存期間は設定値[設定Setup->システム管理(System Administration)->コア&プローブ(Core and Probe)->履歴データのパージ処理(Historic Data Purging)を確認下さい。
PRTGはSQL-DBを持ちません。非正規化データは冗長となる為、10GB制限があるフリーのMicrosft SQL Serverタイプの監視ソフトと比べてディスク容量は大きくなります。IPアドレス毎の1日単位の単純なデータ管理の為、SQL-DBタイプと異なり3年後、5年後といった長期稼働後も非常に安定致します。SQL DBタイプのようにインデックスの運用管理やレポート作成時の高負荷問題、10GBのサイズ制限や追加ライセンスに悩む事がなくシンプルにお使い頂けます。

ディスプレイ
ブラウザを起動し表示する端末ディスプレイの解像度は最低1024×768 pixelsが必要です。弊社推奨は1920×1080 pixels以上です。理由はPRTG ver 18以上からのダーク系デザインではノートPCのブラウザからログを表示すると2行しか表示できない場合があります。小さなディスプレイではブラウザの縮小表示操作が必要となります。PRTG Desktopは18行程のログを表示可能です。

ネットワーク
OS、アンチウィルス製品でPRTGが利用するポートがブロックされている場合にはFW設定が必要です。OS側のFWはインストール時に自動的に設定されます。Webサービスを開始するIPアドレス、ポート番号はPRTG Administration Toolから変更可能です。
PRTG既定利用ポート一覧を確認下さい。Syslog(UDP 514)、SNMP Trap(UDP 162)、Netflowなどの受信型センサーを作成した場合、OSのF/W設定、セキュリティソフトから該当の受信ポートをPRTGが受信できるように設定します。

OS
下記オペレーティングシステムを必要とします。
Microsoft Windows 10
Microsoft Windows 11

Microsoft Windows Server 2012 R2 (※1)
Microsoft Windows Server 2016 (※1)
Microsoft Windows Server 2019 (※1)
Microsoft Windows Server 2022 (※1)

※1 Windows ServerのServer Core モードはサポート対象外です。GUIが必要です。

Windows OSのシステム要件も参考として下さい。
Windows 10などクライアントOSへの導入を検討される場合、産業向けのエッジコンピュータや仮想環境をご検討下さい。通常のパソコンやノートPCは、24 x 365運用にハードウェアが対応していません。
OS バージョン毎のシステム要件
Windows 2016 Serverシステム要件
Windows 10 システム要件 バージョン・タイプ(LTSB)確認方法
Windows 11 システム要件
サービス オプションごとの Windows Server の最新バージョン
Windows Server 2016 に関する重要な問題
Windows Server 2019 に関する重要な問題
受信 ICMP 規則を作成する
SNMP サービスの構成

高負荷構成の場合、24×365で利用可能な物理サーバーを推奨します。
WMIやNetfowなどの高負荷な監視はリモートプローブによるProbeサービスの分散構成を推奨します。
下記は開発元のWMIセンサーに関するパフォーマンステスト結果です。

Don’t Use Windows Vista And Windows 2008 R1 for Network Monitoring via WMI!
The WMI Performance Test (2012 Edition)

PRTGは監視設定に従い、監視対象に対して決められた監視間隔毎にPing、SNMP Get、WMIオブジェクトの取得を行います。監視項目が多く、取得処理が重い場合には遅延やタイムアウトが発生します。遅延発生有無はプローブデバイス(Probe Device)内のProbe Health Sensor から遅延(Delay)が発生していないか確認します。
Probe Health Sensor

ブラウザ
PRTGは収集した監視情報を組込みのWebサーバーで表示します。
ブラウザで多数のJavaScriptが実行される為、JavaScriptが高速に動作するブラウザが必要です。開発元推奨はGoogle Chrome最新です。Firefox 最新か、Internet Explorer 11、PRTG ver 17.4までは組み込みブラウザPRTG Enterprise Console、PRTG ver 18からはPRTG Desktopを利用可能です。Internet Explorer 11は開発元のマイクロソフトよりサポート終了日が前倒しとなりました。

下記は開発元が行ったブラウザの評価テストです。
The Best Browser for PRTG (Part 4): First Looks at Google Chrome 3
PRTG Enterprise Consoleの高負荷構成

Webサーバ側の処理状況は 設定 -> PRTGステータス -> Webサーバアクティビティからレスポンスを確認可能です。システム要件を満たさない古いバージョンのInternet ExplorerからPRTGへアクセスするとJavaScriptが動作しません。

.net
Ver 19.1.48 から .net 4.7.2 以上が必要となります。.net 4.8以上が推奨です。
Ver 18 以下では、該当センサー利用時に .net 4.5 以上が必要です。
Microsoft .NET Frameworkが必要なセンサー
.netのバージョン確認方法
Windowsのレジストリキーを取得して.net 4.72 以上か確認するには下記をパワーシェルから実行して下さい。
(Get-ItemProperty “HKLM:\SOFTWARE\Microsoft\NET Framework Setup\NDP\v4\Full”).Release -ge 461808

サイジング・大規模構成
仮想環境でのベストプラクティス
site-planning
サイジング
最大構成・高速化チューニングはこれだけ

最新情報は開発元サイトをご確認下さい。各種セキュリティ製品によるインターセプト処理やセキュリティポリシーとの比較処理が走る場合、最終構成でパフォーマンスと運用をご検討下さい。同一構成で動作可能な最低条件ではなく将来的なアップデート含め、余裕のあるシステムリソースをご検討下さい。弊社で他社ソフトを含めた評価試験など可能です。評価試験はテスト項目・レベル・シナリオに基づき工数をお見積します。評価期間中のPRTGサポートは無償です。試験例:VMware 2,500センサ以上(VMotion、HAクラスタ環境)、Physical 5,000センサ以上、Azure、AWS、DB監視(sql)、クラウドメトリック監視、各種ssh/EXEスクリプト監視など。

編集:2023/3/14